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ゴルフのリアサスサスペンション 2004/03/18(Thu)

GolfTを2台、GolfUを1台、通算13年乗り継いだファンとしてはGolfのリアサスとMINIとの構造差が気になるところです。
Golfのリアサスは30年前からゴルフWまでトーションビーム式という基本構造は全く変わりませんでした。
VWが長期に亘る不変のスタイルを通したのはメリットを良く理解しているということの現われではないだろうか。

この方式のメリットを考えると、次のようなことがあげられます。
1.構造が簡単でスペースが最小で済み、ラゲージスペースがたっぷりとれる。
2.ブッシュ類が少なく剛性の高い足回りをつくることが出来る。
3.トーションビームという構造部材自体がトーションバーを兼ねる。部品点数の削減。
4.スウィングアームがボディ中心面に対し平行に動くためスカッフ変化が発生しない。

片やMINIはBMWにとって、初めてのFFであり、初期からマルチリンク採用しております。
BMWが採用したこの方式のメリットを考えると、次のようなことがあげられる。
1.サスペンションジオメトリーによりロール剛性の高い設定ができる。
2.ロールしても最適な接地面を得ることができ、グリップ力を高めることが出来る。
3.バネ下荷重の軽減
4.可動部分が多いため多岐にわたるチューニングが出来る。

「サスペンションの違いによるコーナリング時の車の姿勢」を下記に掲示しました。

以上のことを考えるとMINIの開発者は次のような走りを想定していたのではないだろうか?
フランス車に代表される大きなロールでコーナリングフォース得るタイプより、最適なグリップ面を確保し小さめなロールで快適に走るコーナリングマシン。
そしてチューニングパーツを組み入れることで味付けが変えられるスポーツマインドに溢れた車 、というところだろうか。

一方、トーションビーム式を固守してきたVWも、GolfXではリアサスをマルチリンクに変更しました。
足回りのイラストを見る限り、MINIとの違いは次の通りです。
1.ラゲージスペースの確保を優先させたのか、コンパクトな造り
2.リンク長はミニの約半分?位
モデルチェンジの度に大きくなり、今やサルーンカーのようになったGolfXですが、ちょっと乗り比べてみたいところです。