TOPに戻る

MINIの足回り・再考 2005/01/06(Thu)

私は以前(2004/09/05(Sun) 22:39 )「峠道、山道、田舎道」と題し次ぎのようなことを書きました。

----------------ここから----------------------
My_MINI_Cooperは峠道、山道、田舎道等のくねくね道を得意としています。

前足はどんなギャップにもしなやかに対応できるように、ストロークをたっぷり取り、バネは標準ながら伸び側の減衰を少しばかり強めた「猫足」的な味付け。

後足はボディを安定させるようにと、こちらもバネは標準ながら伸び側の減衰を大分強めにしています。
例えて言うなら「おすもうさんが四股を踏んだ」ような感じにしています。

以上のようなチューニングでトラクションが必要な上りコーナーや、ブレーキングを必要とする下りコーナーでもニュートタルステアでガンガン走ることが出来ます。
もちろん、タイヤハイトが有ってのことですが・・・
------------------ここまで--------------------

今回はこれをもう少し詳しく述べてみたいと思います。

峠道、山道を元気に走るには、どんな路面に対しても4輪がしっかり踏ん張り、特に前輪はコーナーでもきちんとトラクションが掛かるようにしなければなりません。
登り坂では後荷重になりトラクションが抜け易くなりますし、それにコーナーが加わるとさらに前輪・内側からトラクションが抜けてしまいます。

こんな場面でも元気良く走るには、後輪は前輪よりバネ定数が高い方が望ましく、ロールを抑える工夫が欲しいものです。
そして前足はバネを柔らかくし、どんな凹凸でも軽く処理出切る、ストロークをたっぷり採ったものが望ましく、コーナーでもトラクションが抜けないように、スウェーバーのバネレートは弱い方がベターと思います。
FFに於いては、前輪側を硬くしたり、ストロークを小さくすると余計に内輪が浮き易くなります。

コーナーリング時にトラクションが掛からないということで、直ぐ「LSD」を考え勝ちですが、本格的なサーキットで走らない限りオーバースペックに思えてなりません。

MINIの場合、リアがトーインという影響もあり、基本的にはアンダーステアになっています。
それを緩和させる意味でも前輪より、後輪側のスプリングとスウェーバーのバネレートを、標準設定より上げた方が良いと思います。

相撲で突っ張り合っている力士を想像して下さい。
土俵にガッチリ両足を踏み付け、腰を落とし上体を安定させ、相手がどんなに攻めてきてもそれを跳ね返す。
目一杯伸縮させた両手の突きは、どんな路面でも捉えて離さない前輪に似ているのではないでしょうか?