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車の工学 アーカイブ

2006年11月29日

理科の実験・Part2

自由回転できるようにした2種類車輪を用意して手で廻してみます。

jairo.JPG

双方同じ位の力量を加えると、軽い自転車用の車輪は勢いよく廻りますが、重い自動車用車輪は少し回転する程度です。

逆に同じスピードで回転している車輪を停止させようとする時、自転車用の車輪は手で抑えるだけで簡単に止めることができますが、自動車用の車輪は止めるのに大きな力を要します。
重い車輪は回そうとすときも、停止させるときにも大きなエネルギーを必要とします。
ここまで説明すればもうお分かりでしょうが、加速・減速を繰り返すような走りをする場合軽いタイヤ・ホイールは必須アイテムとなります。

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理科の実験・Part2-2

前回に引き続き、重い車輪がどれだけのトルクを消費しているか考えてみました。

kasoku.JPG
一輪が25Kgのホイール&タイヤ履いたMINIが0-100Km/hまでに7秒を要したとします。
タイヤ外径を600mmとしたとき100Km/hに達した時点で1秒当りの回転数は14.8で、887rpmとなります。
0から100Km/hまで一定の角加速度で回転したとしますと、角加速度αは

α = ω - ω0 = 13.26rad/s2
となります。

一方、一本当り25KgあるMINIのランフラットタイヤ(with wheel)の慣性モーメント(I)は約0.5Kgm2になると思われます。

この時に要されるトルク(T)は
T = I×α = 26.52 Nmとなります。

最高で220NmのCooperSですら12%を占め、Cooperに於いては18%にもなってしまいます。
上記の車輪(tire&Wheel)を13Kg程度に軽量化したとしますと、Cooperに於いては10%のトルクアップを図ったのと同じ効果が得られることになります。

大雑把な計算ではありますが、車輪の軽量化は効果絶大です。

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